PCT出願と国内段階移行の費用

実用的なPCT予算は、国際出願、選択した国・地域への移行、権利の取得と維持に必要な業務という、パテントファミリーの流れに沿って組み立てます。出願の技術的な条件をそろえたうえで、どこで、いつ支出する予定かを比較しましょう。

Patfee 確認日

まず、判断したい事項を明確にする

合計額を比較する前に、対象市場、最初の出願日、予算の対象期間を書き出します。当初の対象国・地域を絞る案と、広範な国際展開を目指す案では、検討する事業上の課題が異なります。後で同僚が確認する際にも結果の前提が分かるよう、各シナリオに明確な名前を付けてください。

対象国・地域を変更する比較では、請求項数、ページ数、複雑さ、専門家報酬の前提を同じにします。弁理士の業務内容や維持期間を変える場合は、別の比較として作成します。こうすれば予算差の要因を説明しやすくなり、一つの合計額に複数の判断事項が混在することを避けられます。

国際出願段階の公的手数料を分けて整理する

国際段階の主な手数料は、国際出願手数料、国際調査手数料、受理官庁の送付手数料の三つです。WIPOの出願人の手引には、利用できる官庁・機関と手数料表が示されています。そのため、選択した受理官庁と国際調査機関もシナリオの記録に含めます。

予算では、これらの公的手数料と、出願について特許事務所が行う業務の費用を分けます。選択した官庁・機関とともに出願形式やページ数の前提を確認し、結果に表示された国際段階の各明細を検討してください。各金額の手続上の目的と原通貨が明確なら、比較内容を後から更新しやすくなります。

出願人、官庁・機関、減額条件を記録する

PCT出願で管轄する受理官庁を利用できるかどうかは、出願人の国籍または居所によって決まります。利用可能な国際調査機関や手数料の減額についても、それぞれの適用条件があります。選択肢を決める前に出願人の実際の属性を入力し、選択した減額はすべて、根拠を記録した前提条件として比較に含めてください。

Patfeeの詳細フォームでは、これらの選択を、最初の出願や選択した手続とあわせて設定できます。減額が提示された場合は、疑問符のボタンから開く説明を確認してください。弁理士が実際に提出する出願に照らして前提を確認できるよう、裏付けとなる情報をプロジェクトの記録とともに保管します。

  • 出願人の区分、国籍、居所
  • 最初の出願と優先権に関する情報
  • 受理官庁と国際調査機関
  • 出願形式、ページ数、適用する減額

公式参考資料

WIPO:PCT制度の概要

国内・広域段階を予算の第二段階として計画する

各国または広域の官庁は、その管轄地域における特許付与を判断します。これらの段階への移行には、官庁ごとの手数料と提出書類の要件が伴います。移行期限については、WIPOの国内段階の手引と各国別の章を参照してください。多くの官庁で30か月の期間が用いられますが、官庁ごとに違いがあります。

顧客の所在地、製造拠点、ライセンスの機会、競合他社の活動など、各選択の理由を付けて対象国・地域の一覧を作ります。移行時期の前後に生じる支出をまとめて確認し、その後の審査年次と維持年次を検討してください。国際展開を決める時点で必要となる資金と、長期的な負担を並べて把握できます。

専門家報酬の前提を明示する

予定する代理業務に合った事務所報酬プロファイルを選び、そのうえで依頼人固有の前提を確認します。明細書の作成、現地での業務、審査中の応答、年金管理は、それぞれ異なる業務です。国・地域間や事務所間で同じ業務範囲を比較できるよう、各前提に含む業務を記録してください。

特に、想定する審査官通知と特許付与までの期間に注意します。前者は予想される業務量、後者はその時期を表し、シナリオの異なる側面を示します。弁理士と見積もりを検討する際は、詳細な前提条件と明細を用いて、当該技術案件に合わせて変更すべき入力項目を特定してください。

年次支出と通貨をあわせて確認する

年次表示を使うと、初期支出が少ない案と、選択した期間全体でパテントファミリーの予算が少ない案を区別できます。国内段階への移行、審査、複数の年金納付が重なる年に注目してください。プロジェクトチームは、予想支出を開発の節目や対象国・地域の戦略を見直す時期と対応させることができます。

換算後の合計額を検討する際も、原通貨の金額を確認できるようにしておきます。比較するシナリオでは同じ換算条件を用い、一部未確定として表示される項目を確認してください。入力を変更した場合は再計算し、合計額だけでなく年次の配分も比較します。これにより、常に現在のシナリオに即して検討できます。

見積もりを検討可能なプロジェクト記録にする

プロジェクト、出願ルート、対象国・地域の案を識別できる見積書のタイトルを付けます。詳細レポートでは、前提条件、各支出を計上した理由、当該計算に関係する法的な参照情報を確認してください。これらは、最終金額だけでなく、予算の内容について弁理士と具体的に検討するための基礎となります。

PDFをチームの意思決定記録とともに保管し、次の節目で見直す入力項目を明らかにします。比較の対象を絞るには、基準となるシナリオと一つの代替案を作り、段階、国・地域、専門家の業務ごとに差を説明してください。見積もりを具体化する際は、用語集、条約のページ、シミュレーションガイドの説明も参照できます。

よくある質問

最初にどのシナリオを作ればよいですか?

現在予定している対象国・地域と業務内容から始めます。これを基準として保存し、保護範囲、出願ルート、専門家の業務、維持期間など、主要な判断事項を一つずつ変更してください。二つのレポートでは、出願の技術的な条件をそろえて比較します。

直接出願ルートとPCTルートはどう比較しますか?

予定する対象国・地域と技術的な前提をそろえ、手続の各段階と年次支出を比較します。各シナリオに選択したルートが記録されるため、レポートから支出の時期と費目のどこに差があるのかを確認できます。

弁理士には何を渡せばよいですか?

対象国・地域、減額に関係する出願人の情報、複雑さ、事務所報酬プロファイルなど、シナリオの前提条件と詳細PDFを共有してください。弁理士に確認してもらいたい入力項目を列挙すると、次の見積もりをより精密にするための検討につながります。

プロジェクトの比較条件を設定